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おいしさ保証!原木椎茸を一から栽培する具体的な方法

こんにちは。

日月工舎です。

『暮らしを創る』をテーマに情報発信をしています。

今回は

おいしさ保証!原木椎茸を一から栽培する具体的な方法

です。

shun
shun

原木椎茸栽培歴50年の近所のじいちゃんから教えてもらったノウハウを、みんなにも紹介するで!

ダテ
ダテ

採れたて椎茸のおいしさは僕が保証する!

前提

ここではあくまでそのじいちゃんの個人の見解と僕の経験を紹介していきますので、すべての人にあてはまるものではありません。予めご了承ください。

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原木椎茸の栽培方法と具体的なスケジュールを把握する

shun
shun

まずは原木椎茸の栽培方法を知ることからや!

おおまかな栽培方法

  • ホダ木を準備し
  • 種駒(椎茸の菌)を打ち
  • 天地返しを繰り返し
  • 椎茸が発生、収穫

となります。

この間約2年の歳月がかかります。

えっ!?2年もかかるのと、思われる方もいるかとは思いますが、菌打ちまで終わってしまえばあとは少し面倒を見てあげれば、おいしい椎茸が4、5年間収穫できます。大変なのは最初だけです。それも含めて楽しめるといいですね。

原木椎茸の栽培に必要なものの具体例

  1. ホダ木(コナラ、クヌギ系)
  2. ホダ木を切るためのチェーンソー
  3. 玉切り用の木の物差し(1mほど)
  4. 種駒(椎茸の菌)
  5. 穴あけ用のドリルビット
  6. 電動ドリル
  7. 金槌
  8. 遮光ネット
shun
shun

その都度準備していけばええで。

具体的なスケジュール

作業
11月〜12月ホダ木の伐採
3月菌打ち・仮伏せ
9月本伏せ
翌年3月、9月天地返し
10月頃〜収穫

原木の選定と伐採方法

コナラ、クヌギ系の木を探して根元から切っていきます。

ポイント

直径10㎝程度のもの(大人の男性の手で中指と親指で丸を作るくらい)が運ぶにも栽培にもちょうどいい太さ

僕はコナラの木が見つけやすく、よく生えているのを見る気がします。

また、木にもオス、メスがあり、オスの木の方が椎茸栽培には適しています。

見分け方のコツ

ゴツゴツしているのがオスで、ツルッとしているのがメス

椎茸の菌は樹皮と木の身の部分の隙間を走るので、メスの樹皮は薄くて、椎茸の菌が走りにくい。

その木をあらかじめ用意していた物差しで印を付け玉切りしていきます。玉切りしたものを保管できる場所まで運び、寝かせて置きそのまま数ヶ月枯らして水分量を減らします。

注意

木を切る際にはその山の所有者の方に許可を取りましょう。また、木の伐採は危険を伴いますので、よく周りに注意して慎重に作業しましょう。

種駒(椎茸の菌)の入手方法

ホダ木の伐採が終われば、次に種駒の準備。

菌にはオガ菌、駒菌、形成菌と様々な種類がありますが、うちでは駒菌をつかっています。他の菌を扱ったことはありませんが、駒菌は金槌でコンコンと軽く叩くと入りますので、作業は簡単かと思います。

チェック

種駒はネットでも購入できるので、一度見てみてもいいでしょう。「椎茸 菌」と打てば出て来ます。

また、うちでも使っている森産業株式会社ですと、原木椎茸用のパンフレットもありますので、それを見ながら欲しいものを探し、電話で注文するのもいいと思います。

オススメ

うちでは森290号(通称にくまる)という品種の椎茸を使っています。肉厚で発生率も高く、安定して収穫できる品種。そのまま料理して食べるもよし、乾燥させて干し椎茸にするもよしの優れた品種でオススメ。

種駒の数の目安ですが、15本のホダ木に対して500駒ほどの数になります。うちがいつも使っている種駒は、森産業株式会社のきのこ種菌で価格は1000駒で5000円ほどです。ホダ木30本分ですね。

ちょっと高いと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、毎年3、40個の大きくて肉厚のめちゃくちゃおいしいきのこが4、5年間も楽しめると思えば十分元は取れます。

穴あけと菌打ち

種駒用のドリルビットを使い穴をあける

ドリルビットは種駒と一緒に売られてる場合も多いです。

一直線上に約10㎝の間隔で穴をあけていき、次にくるりと少しずらして、また同じように穴をあけていきます。穴と穴の間に少しずらして穴がくるという形で、交互になるようにします。専用のドリルビットですので、径も深さも決まっているので、ガンガンあけていけます。

あけた穴に種駒を打つ

洗面器や桶のようなものに種駒を入れ、ひとつずつ金槌を使って入れていきます。

注意

地面に落とした種駒は使わないように。違う菌が付着してしまって、椎茸の成長に良くない。

全て入れ終わったら保管出来る場所に伏せて置き、遮光ネットを上から全体にかけ、9月頃まで仮伏せをします。

天地返し

9月頃になったら、仮伏せをしていたものを立て掛けていって本伏せをします。本伏せをする場所で適しているのは、直射日光が当たらず、十分に雨が当たり、風通し良く、水捌けのいい場所になります。よく杉林の中に椎茸栽培をしているのを見かけますが、そういう場所が適した場所なのでしょう。

うちでは裏庭にちょうど木陰になる場所があるので、そこに置いています。庭でも直射日光の当たらない場所があれば十分だということです。

そして、そこから毎年3月9月に天地返します。これにより収穫量も増えます。

ポイント

椎茸は木と木の皮の間に上から下へ菌が走り、そのまま置きっぱなしにしていると菌が地面に逃げてしまう。また、椎茸の菌は上から下へ走っている途中で切れたところから発生するので、刺激を与えてあげると発生率も上がります。発生率が悪い時などはホダ木を軽く叩いたり、衝撃を与えてあげるといいでしょう。

本伏せをした次の年の3月9月に天地返しをしたら、その次の年の秋から収穫できます。

これで毎年春と秋に4、5年間収穫することができるようになりました。

まとめ

以上で原木椎茸を一から栽培する具体的な方法の解説は終了です。

いかがだったでしょうか?

かなり大変そうと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに割とハードな作業量かと思います。しかし、大変な作業だった分収穫できた時の喜びは大きいです。また、収穫した椎茸を食べてみて下さい。今までの椎茸は何だったのかと思うくらい衝撃的なおいしさです。もうスーパーなどで売っている椎茸には戻れません。

うちの椎茸はいつも子供たちに収穫させています。うちで獲れて、めちゃくちゃおいしい椎茸は子供たちの大好物です。食育という面でも、本当のおいしさを知ることのできるいい機会になると思います。

そのまま食べてもよし、乾燥させて保存するもよし、たくさんの楽しみ方とおいしさを与えてくれる原木椎茸、ぜひ一度チャレンジしてみて下さい。

文章:shun(@jitsugetsu_woki)